明治維新 (1868年) から大正〜昭和〜平成〜令和と150年以上にわたるJ-Pop (歌謡曲、日本の大衆音楽) の歴史を探ろう、というのがテーマです。昔懐かしいヒット曲を年代別 (発売年月 / 流行年代順) に集めて、データベース化しました。勝手なコメントもついています。
流行年月 | 曲名 | 歌手・アーティスト | ひとこと |
---|---|---|---|
1964.01. | 明日があるさ | 坂本九 | 後に、吉本芸人が総出演でカバーして再ヒットした。 |
1964.02. | 匕首マッキー | 尾藤イサオ | デビュー曲で、ボビー・ダーリンのヒットをカバーしたもの。「匕首マッキー」はルイ・アームストロングが既に1956年に演じていたが、ボビー・ダーリンが歌うことで全米で大ヒットした。尾藤イサオは松柳亭鶴枝の息子として、幼少期より曲芸師として活躍、1960年には音楽に興味を持ちジャッキー吉川とブルー・コメッツのボーカルとして活動、その翌年にはアメリカに渡り、帰国後、都内のジャズ喫茶に出演するようになった。その様子を見ていたプロデューサーの目にとまり、テレビや日劇ウエスタン・カーニバルに出演、この「匕首マッキー」はブルー・コメッツが演奏を担当している。 |
1964.02. | 北風/カウ・ライジャ | 北原謙二、保坂俊雄とエマニアーズ、コロムビア・ストリングス | カントリー・ソングで有名な「北風」は、黒田美治や小坂一也などがカヴァーしていることでも知られている。北原謙二のヴァージョンでは、あの独特の節回しに妙にマッチしていて面白く聴ける。 |
1964.02. | 智恵子抄 | コロムビア・ローズ (二代目) | 二代目コロムビア・ローズ最大のヒット曲。現在では三代目も活動している。 |
1964.03. | 急がば廻れ (ウォーク・ドント・ラン) |
ザ・ベンチャーズ | もとは1960年に日本ビクターよりシングルが発売されていたが、再リリースされたことで大ヒット。1965年6月にはフジテレビ系オーディション番組『勝ち抜きエレキ合戦』が放送開始となったことでエレキ・ブームの中核を担うバンドとして、日本で人気が高かった。 |
1964.03. | 君だけを | 西郷輝彦 | 新人のデビュー盤は当時1万枚がふつうだったが、「西郷」にちなんで3万5千枚をプレス、クラウンレコードの命運をかけてプロモーションした結果、レコード会社の経営は軌道に乗り、この曲も爆発的に売れた。 |
1964.03. | 恋の山手線 | 小林旭 | |
1964.05. | ああ上野駅 (あゝ上野駅) |
井沢八郎 | 地方から上京し、働き口を探す新卒の中高生による集団就職を歌ったもので、この時期と言えば必ず登場する定番ソングとなった。歴史から考えてみても、集団就職列車は1975年あたりに廃止になっているので、集団就職が盛んだった折り返し地点でヒットしていたことがおもしろいといえる。歌手の井沢八郎は、1980年代初頭に活躍したタレント、工藤由貴の父親としても知られている。酒乱だったことでも有名で、工藤由貴は小さい頃に投げ飛ばされたエピソードをテレビで語っていた。 |
1964.06. | ウナセラ・ディ東京 | マヒナスターズ | |
1964.06. | おかあさん | 梓みちよ | |
1964.06. | 幸せなら手をたたこう | 坂本九 | ベスト盤に収録されているライヴ録音では、「幸せならほっぺ叩こう」と頬を叩いて「イタイヨー」とやっていた。叩かなけりゃいいのに (笑) 。 |
1964.06. | 馬鹿は死んでも直らない/ホラ吹き節 | 植木等、ハナ肇とクレージーキャッツ | 「馬鹿は死んでも直らない」という曲名は、人気の高かった浪曲師、二代目広沢虎造による演目『石松三十石船』に出てくるフレーズで、流行語にもなった「馬鹿は死ななきゃ直らない」のパロディ。 |
1964.07. | 愛と死を見つめて | 青山和子 | 1963年の夏に世を去った同志社大生、大島みち子とその彼氏である河野実の間で交わされた往復書簡『愛と死を見つめて』がもとなっている。この本はベストセラーに、そして曲は第6回日本レコード大賞を受賞。青山和子は小学校6年生のときに姉に連れられていったコロムビア全国歌謡コンクールで島倉千代子の「思い出さん今日は」を歌って京都代表に選ばれ、東京で行われた全国大会で見事優勝。というのも、幼かったこともあって古賀政男や服部良一などそうそうたる審査員のことをよく知らなかったからのびのびと歌えたのだ、と本人は後年語っている。その後、上京して本名の榊原貴代子でデビュー、高校2年生のときにリメイク映画『青い山脈』を神戸一郎とデュエットし、そのときに原作者の石坂洋次郎から「青い山脈」にあやかって青山和子と名付けられた。 |
1964.07. | 悲しき願い | 尾藤イサオ | 4枚目のシングル。イギリスのR&Bバンド、アニマルズのカバーで、やさぐれた雰囲気が彼の雰囲気と歌唱にぴったりとマッチしたことで、代表作となった。後に、志村けんは自分のバラエティ番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』で「誰のせいでもありゃしない~みんなオイラが悪いのさ~チ○ポコチ○ポコリーン」というギャグをかましていた (笑)。1970年にはテレビアニメ『あしたのジョー』主題歌をヒットさせており、以後、映画やミュージカルなど俳優として活躍した。 |
1964.08. | お座敷小唄 | 和田弘とマヒナスターズ、松平直樹、松尾和子 | 歌詞カードには振り付けもついていた。 |
1964.08. | 十七才のこの胸に | 西郷輝彦 | 2ndシングル。橋幸夫や舟木一夫とともに、御三家と呼ばれていた。彼の実家は鹿児島で洋品店を経営していたが、歌手になる夢を叶えるため家出同然で大阪に向かっている。 |
1964.08. | 東京の灯よいつまでも | 新川二郎 | 途中から名前を新川二朗と改名した。この曲が最も知られている。リリースはオリンピック前だったが、売れ始めた頃には終わっており、東京に背を向けるような歌詞が受けたという。 |
1964.08. | 皆の衆 | 村田英雄 | 九州から上京し、浪曲師として名を挙げたとき、古賀政男にスカウトされ1958年<無法松の一生>でデビューした。が、古賀作品を歌うもなかなかヒットに結びつかなかった。大ヒットとなった<王将>は、当時新進気鋭だった作曲家、船村徹。 |
1964.10. | アンコ椿は恋の花 | 都はるみ | 「うぁあああぁぁぁんくぉおおおおお~」というクドいコブシが頭を離れない名曲 (笑) 。 |
1964.12. | あばよ東京 | 北島三郎 | |
1964.12. | 学生時代 | ペギー葉山 | |
1964.12. | だまって俺についてこい | 植木等 | 無責任男として有名な彼だが、クレイジーキャッツの中ではただ一人、酒もたばこもやらなかった。ウイスキーボンボンで酔っぱらってしまった話は有名。 |
1964.12. | 涙を抱いた渡り鳥 | 水前寺清子 | デビュー曲。曲も男っぽかったが、いでたちも大川橋蔵の「若様捕物帖」をもとにしている。彼女はコロムビアの全国コンクールで2位(1位は北島三郎)となり、デビュー候補となり、11曲録音するもすべてお蔵入りに。作曲のいずみゆたかは市川昭介の変名で、当時彼はコロムビアの専属だったため名前を出すことが出来なかった。本来は畠山みどりのために作られた曲だったが、クラウンへの移籍話が御破算になり、宙に浮いていた「袴をはいた渡り鳥」の袴を「涙」に変えてクラウンからリリース。 |
1964.12. | 柔 (やわら) | 美空ひばり | TVドラマ『柔』の主題歌。彼女のヒット曲の中で最も売れたものといわれている。 |
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